文化的生活の記録

「旅文学」の小さな本を作っています。

さよならカウントダウン:アルパーク天満屋

広島市西部のショッピングモール、アルパーク。イオンなどの大型ショッピングモールの開業が目立つようになる前から既に存在していた、広島県内でも有名な場所である。1990年に開業。当初はゴールデンウィークの人出が日本全国でも上位にランクインしていたとも聞く(真偽のほどは不明)。広島市民にとっては成人式の会場「広島サンプラザ」の近くにあることでおなじみの場所でもある。

アルパークは西棟・東棟・北棟に分かれており、西棟には岡山発祥の百貨店・天満屋、東棟には専門店、北棟は109シネマズを中心とした店舗が入っている。この度、西棟の天満屋が閉店することとなった。閉店日は今月末の2020年1月31日。閉店が発表された数ヶ月前から何度か足を運んでいたが、今回きちんとデジタルカメラを持って撮影と買い物に出かけた。

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屋上に車を停める。アルパーク自体はなくならないが、下の天満屋のマークは取り外されることになるだろう。

 

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こういうものを撮影しておかねばならない、という勝手な使命感が私にはある。
かつて東棟にアルパークシネマという単館系映画館が存在したが(その閉館後、北館が増築されシネコンの109シネマズができたという流れ)、その閉館があるから余計にそう思うのかもしれない。

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※2009年3月、4月12日の閉館を前に撮影したアルパークシネマの写真を一応アップしておく。

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話は戻って現在のアルパーク天満屋四階へ。かつて「シズラー」などがあった場所、数年前よりサイゼリヤになっていた。ここで昼食をとる。

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「サイゼ飲み」などという言葉も生まれたサイゼリヤ、実は本格イタリアンとして侮れぬという噂を聞いていたが、コーヒーマシンが秀逸であることに気づいた。エスプレッソが本格的で美味しい。スタバに負けていない。勢いでカプチーノも頼んだら、フワフワの泡を口にした時点でかなりの美味、普通に飲んでも美味しいという有様。どういうことだ。たまたまマシンの牛乳が切れて新しいのを補充してもらったタイミングだから?いや、エスプレッソの時点で美味しかった。きっとマシンがいいのだ。

隣の席のご老人が「ここも閉店するの?」と尋ねているようだった。店員さんが「そうなんです、今後は楽々園店においでください」という内容を返答しているのが聞こえた。店員さんもこのやりとりに慣れている様子だ。

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満たされた気持ちと、ほんのり寂しい気持ちで外に出る。かつて公衆電話のあった場所や、吹き抜けのようで吹き抜けでない場所を眺めたり。

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建物の外へ。ここは東棟と西棟を結ぶ陸橋とおなじ階。つまり二階なのだが、この正面玄関っぷりが限りなく一階であるためいつも階数を間違える。百貨店といえば一階がコスメフロアというイメージがあるが、このアルパーク天満屋はこの正面玄関のフロア、つまり二階にコスメがある。

実は一階にも路上の出入り口である正面玄関らしき入口があったような気がするが、利用度合いはほぼ皆無である。

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というわけで二階のコスメ付近にはアルパーク天満屋開店当初のチラシが掲示されていた。

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四階にあったカーギャラリー、私も何度か通りかかったことがあるけれど無くなってしまったなあ…などと思いを馳せる。Jリーグのことが書いてあるので1993年ごろのフロアマップと思われる。

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再びその四階へ。子供服付近にメッセージコーナーも。

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ここにもチラシが貼られていたのだが、1991年、つまり私が小学生の頃のクリスマスチラシである。全てにおいて懐かしさで卒倒する勢いだが、この真ん中のラジカセが特に懐かしすぎてもはや恥ずかしくなるレベル。人生には、こういうものに憧れる時期があるのだ。

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モーニング娘。の全盛期。そういえば飯田香織さん、絵画をアピールしている時期があった……。

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同じく四階の書店(廣文館)へも。ここではよく本を購入しカフェも数回利用した。先日『デザインのひきだし』を購入したのもここ(平積み+POPのおかげで気づけました。ありがとうございました!)。幼児書籍も幾度となく購入したし「おしりたんてい」のゲームイベントを楽しんだ場所でもある。
ここ数年、徐々に本のスペースが減りジャニーズオフィシャルグッズの中古品販売やゲーム対戦コーナーが幅を利かせていた。さらに今回空きスペースが増え、否応なしに閉店が近いことを実感させられた。

とはいえ、まだ閉店まであと数日残っている。建物自体は取り壊されるわけではないらしいが、この景色はもう戻ってこない。一度でもアルパーク天満屋を訪れたことのある人は、チャンスがあれば是非最後を見送ってあげて欲しい。

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アルパーク天満屋を象徴するもののひとつ、シースルーなエレベーター。

続・膝の匂い

この度、過去の記事にコメントをいただいた。

記事下部のコメント欄を見ていただいたらわかると思うが、同じ「幼少時、膝の匂いを嗅いだ経験者」の方からである。ありがたく、そして記事を書いた時期と内容の古さゆえ懐かしさをも感じつつお返事を書いた。

幼少時の変な癖、というだけでなく「実際に匂いはしていたけれど大人になるとわからなくなった」という部分に、私は「子どもの頃しか出ていない謎の物質・成分」があるのではないかとうっすら思っていたのだが、真偽のほどは未だにわからない。『となりのトトロ』に出てくるトトロやマックロクロスケのように、幼少時にしか見えないものの一種なのだろうか。

我が家の「現役の子ども」に聞いてみたいところだが、そうすると我が子に膝の匂いを嗅ぐ癖がついてしまいそうで恐ろしく、躊躇している。ただでさえ爪を噛む癖など各種抱えているためである。私にとっての膝の匂いも、そんな癖の一種だったのかもしれないが。

試しに今日も膝を抱えて匂いを嗅いでみた。やはり匂いはしない。と同時に、体の硬さと太腿・腹部の脂肪によりその姿勢に若干の窮屈さを覚え、体型的にも子どもだけの特権なのだろうと身に染みた次第だ。

「多様性」の多様性/2003年製のトースター

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画像は墓掃除の帰りに見た空。

ブログを書いていない間に子どもは冬休みに突入、クリスマスや年末年始の準備など、予想以上に連日駆け足で過ごしている。

その隙間、ぽっかり空いていたちょうどその日、タイミングよく友人母子からお誘いを受け先方のお宅にお邪魔した。年に数度しか再会チャンスがないため、子どもたちは最初から最後まで貴重な時間を無駄にすまいとフル回転で遊んでいる。

おかげで母たちもゆっくり話すチャンスがある。そのなかで「人との感覚の差」についての話題があった(友達のことがメインとなるので内容は省略)。

結局のところ、昨今耳にする多様性という言葉をここでも実感した次第。発達障害だとか性別だとか一部のジャンルに限らず、あらゆる場面で今後も考えることになるだろう。多様性を尊重しつつ客観的にも主体的にも考察できる人間でありたいものだ。

大掃除もようやく終盤となった。予想どおり大晦日もせっせと掃除だ。普段からちゃんとやっておけばこんなに急いで作業することはないのだが。尻に火がつくから燃えるというのもある。

今日はキッチンのレンジコーナーをメインに作業。トースターを分解していたら2003年製との表示を見つけ一瞬たじろぐ。私が独身の頃に買ったトースターで、細かい温度調節機能があるのでケーキを焼くこともできる。久々にしっかり磨いてツヤツヤしたトースター。もう約16年一緒に居るのか。

時折「買い換えようか」なんて言いつつ惰性でそのまま使ってきたけど、操作に支障は無いし、ツヤツヤになるとより愛着もわいた。どこまで長く使えるか見届けてやりたい気持ちだ。

晦日の夜は紅白を見ることになるだろう。竹内まりやさんはどんな出演になるのか、山下達郎氏は果たして……!?BSのまりやさん番組で「動く達郎氏をテレビで観る衝撃」があったが、さすがに生放送は無いか。いや、でも……と、ここ数日ずっと頭の中を逡巡しているのであった。

みなさま良いお年をお迎えください。お互い、いいこといっぱいありますように。

嘘で綺麗に包まれて

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ブログを書いては何度も消した。今書いているこれもまた消すのだろうか。呆れと怒りに任せて書いた文章は醜い。

要は「うまいこと嘘で綺麗に包んで美化し発表されたものがある。それを見て人々が感動している。私はそれを見て『それ嘘ですよ』と言いたい気持ちをグッとおさえている」という状況である。

いいじゃないか、嘘で綺麗に包ませてあげれば。おそらくそれが本人のアイデンティティの獲得や生きがいにつながっているのだから、という気持ちもある。それを嘘だと言うだけ野暮だと分かっている。

しかし、さらに面倒なことに、この感動を私に押し付けてくる人が居るのだ。お前もこの感動を共有しろと。面倒なので軽く流すと「やっかんでいる」と勘違いされた。なんてことだ。私は事実を知っているから、嘘に興醒めしているだけなのに。

ちょうど年末なのもあり『一杯のかけそば』の話が頭を過ぎる。私が幼かったころにブームとなり、親族がわざわざ書籍を取り寄せて涙ぐみながら朗読していた。実話という触れ込みであったこの物語は、後に創作であると指摘される。きっと親族を含め『一杯のかけそば』に感動していた人はショックを受けたことだろう。そう考えると、今回感動した人に真実を言って回る気にもならない。

というわけで私の心の中でだけ真実が蠢き、なんとも言えぬ気持ち悪さを感じているのであった。

「なんで私ばかり」と言いたくなりつつも、世の中には色んなことがあるから、決して「自分ばかり」だなんて発想は良くないとも思う。けれどなぜみんな自分の気持ちいいようにばかり動いて、人へのしわ寄せを考えないのだろう。もしや嘘を嘘とも思わずに、真実だと思い込むようになってしまったのだろうか。私はそんなことをしない!と強く思いつつも、人間は完璧ではない。自分をよく見せるために自然とそんなことをしている可能性も否定はできない。だとしたら生きるとはなんと醜く恐ろしいことか。

できるだけ真っ当に生きたい。嘘で美化されたものに加担したくない。詐欺みたいな感動をばら撒きたくない。今回のことに虚しさはあるけれど、仮に綺麗に包まれたとしても嘘は心の奥にあるドロドロとしたもの。いつか乾いてポロポロ剥がれ落ちるんじゃないかとも思う。

プロフィールに出身大学名を晒す

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経歴を記す上での大学名の有無・必要性についてこれまでずっと考えてきた。メディアに出る人に限らず、例えばSNS上で一般人の情報に触れた場合でも同様である。東京大学と書かれていると素直に「おっ、すごい」と思う。一方で、その人を出身校のランクや肩書きで見ることは違うと思うのだ。「学校名が大事なのではなく、学校で何を学んだかが大事だ」なんてよく言うように。学校名を記すことでその人のイメージを学校の型にはめてしまうような気もする。

だが、人の経歴を見るのは楽しい。この人はどんな人生を歩んできたのか純粋に興味もある。本を読んで「果たしてこの面白い本を書いた人はどんな経歴なのか」という気持ちが沸き起こり巻末やカバーの経歴を読むことも多い。本を読む前の決め手になることもあるだろう。

私はこのブログのプロフィール欄に通信制大学編入し卒業した旨記載している。ブログを開始してすぐに書いた記事にもそのことを書いた。

そこにも書いてあるとおり、調べれば該当する「ネットだけで卒業できる大学」は数校しかなく、芸術系となればすぐに判ったはず。それでも敢えて学校名を明かさなかったのは私含む家族三人のプライバシーを守りたかったからだ。あの通信を卒業したことは親族や周囲にも話していた。まだ夫や子どもにもこのブログの存在を知られておらず、文学フリマ出店や本作りのことなんて全く思いつきもしない頃のことである。

一つ前のエントリーにも軽く記載した通り、私は京都造形芸術大学 芸術学部 芸術教養学科の出身である。

直近では「京都芸術大学(通称:瓜芸)」に改称すると話題になってしまった大学の通信教育部だ。瓜芸って……。

在学中は本作りの活動をするなんて思ってもいなかった。ネットだけで卒業できるし、比較的自分の好きなジャンルだから良いだろうと選んだ大学である。結果的に、この大学での学びが自分の過去や現在とリンクし本を作るに至ったのだから面白い。新刊『ゴミ処理場の静と動』にも記しているように、何かを比較研究したり対象物を観察する目線を知ったのはこの大学のおかげである。

もしかしたら大学に入ろうか悩んでいる人が検索でこのブログに辿り着くことがあるかもしれない。先ほど書いた「人の経歴を見る楽しさ」に加え、そんな「通信制大学志望者・在学生のちょっとした後押し」になることも考えて出身校名を晒すことにした。

とはいえ、本名晒しまくりの大学内で「私、わたのはらさゆという名前で文芸活動をしておりまして」と堂々と宣言するのは危ない。卒業してからの大学事情は Facebookの在学生と卒業生向けグループぐらいでしか入手していないが、卒業してもう数年、知らない人の方が圧倒的に多い。その中に親族の関係者が知らぬ間に存在し……なんてことがあったら大変だ。というわけで学内で私の活動を知っている人はごく限られた人である。本を読んでくれたり、自身のSNSで触れてくれたり、応援してくれたり、感謝に堪えない。

2016年秋の卒業式、学長の式辞がPDF化されWWW上にアップされていた。この文にあるように、芸術教養学科の卒業研究は本人の了承を得たもののみウェブ上に掲載される。私の研究は載せていない。なぜなら私の出身県、それも育った家の近所で開催される祭を研究したからである。本来はアップすることを前提に研究すべきだったのかもしれないが、何にしても本名も晒さねばならないし回避して良かったと思っている。

再び学長の式辞の話に戻るが、「職場に極秘で通信の勉強をしている割合」など、周囲に勉強していることを伝えないケースの多さが指摘されている。現在もその割合は大きく変化していないはずだ。孤独に学ぶ苦しみの解消を考えると、オープンにできるような環境整備や理解の心が必要だと私も思う。一方でプライベートを守りながらひっそりと学びたい人の気持ちも尊重したい。私もそうだったから。

そして大学名は明かしつつも、これからも極力プライベートを守りながら本作りをしようと思う。都合の良いところだけ隠すなんてわがままなのかもしれないが、結局のところ勝手にやっている文芸活動なんだから、(常識の範囲内で)個々の自由を尊重して当たり前なのである。これからも都度考えをアップデート・微調整しつつ、無理なく自由にやっていきたい。

最後に私の卒業研究が載っていないことでおなじみの「WEB卒業研究展」へのリンクを貼っておきます。読み物として、結構楽しいですよ。

その中には、少し前にブログ内で私のことに触れてくださったnakoさんの卒業研究もあります。バンメン食べたくなっちゃいますねw

第29回文学フリマ東京:お礼と出店レポート(やっぱり長文)

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1週間以上経つのにお礼も申し上げぬままブログも中断、失礼いたしました。おかげさまで無事出店することができました。ご来訪・お買い上げのみなさまに心より感謝申し上げます。3回目でありながら、発見・刺激の多々あるイベントでした。

毎年のことながら長文ですので、目次からお好きなところをお読みくださいませ。

山口の空港から東京へ

これまた毎度のことながら、文フリの前日は通信制大学の仲間と宴を催すのを楽しみにしております。これもまた友人たちの協力のおかげです。昼ごろ東京に着いてホテルでゆっくりして待ち合わせ場所へ…という流れが定番だったのですが、今回は16時に羽田に到着しました。なぜなら、山口県岩国空港から羽田へ飛んだためです。

広島市広島県の西寄り、比較的山口県側に存在し、県境に位置する山口県岩国市は非常に身近な存在です。私の友人は学生時代からずっと岩国に住み、広島市の学校・会社に通学通勤していました。新刊『ゴミ処理場の静と動』でも触れていますが、広島駅から岩国駅は在来線で50分程度。なんと、広島駅から広島空港にリムジンバスで行く時間と大差ないのです。

従って、あの日本三景・宮島(広島県廿日市市)に観光に行こうと思ったら、岩国空港の方が圧倒的に近いわけです。岩国市は米軍基地と化学工場で(それから錦帯橋という橋でも)有名な街です。ビジネスで広島・岩国をセットで訪問する場合、岩国空港の方が便利です。

ま、我々の場合「岩国空港のそのフライトに限り早割で一人8,000円台だったから」というのが一番の理由なんですけどね。出発時間がゆっくりだったぶん、子どものピアノ練習もみっちりできたし!

当日朝:到着と設営

これもまた新刊に絡む話ですが、マリオット系列の某ホテルにポイントで宿泊。子どもを起こし朝食を堪能、電車とモノレールで移動して出店者入場開始間近に現地到着です。過去の出店はいつも10時15分くらいに到着していたので入場に時間がかからなかったのですが、今回は長い行列に並びました。出店者だけでこんなに居るんだなあ、と圧倒されます。会場が2つ(1階と2階など)に分かれていないぶん、列が長かったのかな?とも思います。

自分のブースにたどり着いたのは10時10分か15分ごろ?だったかな?記憶は曖昧です。ブースには既に事前発送の荷物を置いていただいていました。ありがとうございます(本来は自分で島の端にある置き場に取りに行く)。今になって気づきましたけど…宅配の伝票って差出人の住所と本名モロバレのモロ晒しですね…。みんな自分のブースの準備に忙しいから見ないだろうけど、その気になれば見れますね。こういうのはどうしたらいいんだろう。差出人住所はヤマトの営業所とペンネームにして良いものなのでしょうか?

今回はリハーサルをしたせいか、設営はこれまでで一番スムーズだった気がします。リハ大事。でもしまや出版さん?のお釣り入れボックスが無かった。。あれを組み立てるのを楽しみにしていた我が子が残念がっていました。

その後、見本誌とチラシを置きに。今回、会場から一旦出て見本誌の部屋やトイレに行かねばならないのが若干困りました。スペースのキャパ的にしょうがないのは重々承知しております。

そして文学フリマ開始!

今回は周囲の方とのご挨拶も自主的なもののみ、なんだかいつの間にか「もう時間ですね、始めましょう!」みたいな感じでドタバタと始まりました(過去3回しか文学フリマというものを知らないくせに、知ったげにすみません。もしかして我々が見本誌を置いているときに挨拶タイムがあったのでしょうか)。お隣の「旅先各国の布地で表紙を作った旅行本」を販売する豆本Plava Stabloさんがいつも大人気で、それに比べて私の本はスロースタート。「ママ、売れないね…」と我が子に心配される有様。いやいや、毎回ウチはバカスカ売れるお店ではないでしょ。

それでも徐々に立ち寄ってくださる方が。皆さん、ありがとうございます!さらにご購入いただいた方、本当に本当にありがとうございます!買っていただくに見合った本を作りたい、私が欲しいと思う本を作りたい、と作ってきましたけど、それが現実になることの喜びを今回もひしひしと感じました。あとは本を楽しんでいただければ。もう、それをひたすら祈るばかりです。

お客様とのやりとり

お客様にお尋ねすると「見本誌を読んで来ました」と言ってくださる方が多かったです。あの見本誌コーナー、見てもらえているんだ!とさらなる感動。応援に来てくれたお友達も「見本誌コーナーでゆっくりしている人、多かったよ」とのこと。

さらにお客様より既刊『あなたの知らない宮島』について「厳島神社の神様が弁天様だという指摘はしなくていいの?」とのお尋ねがありました。弁天様、つまり女の神様だから宮島にカップルで行くと別れるという噂が、という話です。「カップルで行くと別れる」というのが噂であるところから、神様の話は敢えて触れなくてもいいかと省略しておりました。女性の生き様について考えるオチになっている以上、そこと絡めても良かったのかもしれないな、と今になって思ったりしています。

そして、今回の新刊『ゴミ処理場の静と動』をお買い上げのお客様で、ゴミ処理場の設計に携わっているという方がいらっしゃいました!そんな専門家の方がこの場にいらっしゃったとは!驚きと緊張が入り乱れましたが、この本が専門家の目にどのようにうつるのかというワクワクした気持ちもあります。

自分もちゃっかり戦利品

合間を縫って、というかお友達のMarさんにブースをお願いして、私もいくつか本を購入いたしました。事前にメモした全てを回ることができなかったけれど、それだけたくさんの人やブースがあり限界でした。しかしやっと今年Jさんの応援ブースに行けたのがうれしかったですw このブログを長くお読みいただいている方はご存知と思いますが、Jさんは私の本を初めて購入してくださった方なのです。出店関係者さんであるのを知ったのが去年の当ブログ上、今年ようやく応援サークル名が判明しましたw(Jさんのご許可を得ていないので、当記事においてどのブースかは伏せております)

<購入した本(行頭のリンク先は文学フリマ東京Webカタログ、たぶん購入順)>

ペレグリノス:『サラカミ』、『Tunocoの西安敦煌旅行記
臨場感のある旅行記として私の中でおなじみのペレグリノスさん。サラカミはペレグリノスさん関連で一番最初に手にとって欲しい本です(勝手に宣伝)。巡礼の入門としてふさわしいですし、読んですぐツイートもしてしまったのですが、あのエピソード、本当にお気に入りなんですよ私は。
つのこさんの本は最新の海外旅行のリアリティが楽しい!電子マネー事情や仮眠カプセルなど。そして兵馬俑は芸術史を学んだ者の琴線にビンビン来ます。やはり『キングダム』ですか。大学の芸術史の先生も『キングダム』に触れていた記憶がw 読もうかな…

トーカ:『踊り子さんの来る街 広島第一劇場の日常』
広島で知らぬものは居ないと言っていいストリップ劇場、第一劇場の本です。私も入ったことは無いですが知ってます。あの有名なお好み焼き店・八昌の隣にあるから。エロスというよりも肉体美の世界で、まるでコンテンポラリーダンスに関するフォトエッセイを読んでいるようでした。民藝だの市民の芸術だのいうけれど、これこそ芸術です。見守るかのように通うお客さんも微笑ましくて。

ひやそのほかの:『ひやそのほかの』創刊号、『VHS YEAH! ZINE ばななぼーと』3
菊池依々子さん創刊号おめでとうございます!詩や短歌も素敵ですけど、依々子さんの文章、すごくグッと来ました。「産む」というテーマは、産む人も産まない人も産みたくない人も産みたい人も、特に女性は避けて通れません。それゆえに惹かれた部分もあった気がします。ちなみに宮島は出部屋の逆で産んだらダメな島でございます(と自分の担当分野を絡めてすみません)。
そしてヤジベエさんの『ばななぼーと』!福山に転勤されて初の新刊!広島県民としても見逃せません。坂上忍のVHSのことは、きっと一生忘れることは無いでしょう…。あれからテレビで坂上忍を見るとこの本のことを思い出してしまいますw

映画&交通研究会:『CINEMA TALK』vol.4
「親子と映画」という副題に興味を持ち購入。国内・海外問わず親子の関係性について描かれた映画が紹介されていました。いいなと思ったのは、登場キャストが全て役名とイラストで紹介されているところ。見る前に脳内が俳優のイメージにならずに済みます。イラストレーターさんの本だけあって、イラストを眺めているだけでも楽しいしイメージが掴めます。
後で気づいたのですが、ここはあのマサムネくんのブースでもあったのですね!マサムネくんの本も気になっていたのに、ずっと情報を詳しく調べぬままで。CINEMAの本ばかり眺めて全く目に入っていませんでした。今度こそー!

LOCUST:『LOCUST』vol.3
昨年秋の文フリ東京、これを買ってテンション爆上がりでした。商業雑誌レベルの完成度、そして字がみっちりあるのが好きな人にオススメの『LOCUST』。旅界の『QUICK JAPAN』とでも言ったらいいのかな。毎号一つの地域が設定され、そこへの旅記録やそこに関するコラムが満載とあって旅好きも必読です。

郷里の娘:『キャバレー千夜一夜の記録』
ずっとずっとずっと欲しかった「郷里の娘」さんの本。このブログでもかつて言及したことがある「白いばら」の元キャストさんたちによるものです。今回の新刊は都築響一さんゲストのイベント書き起こしがメイン、これまでの活動を締めくくる内容ということで、何があっても手に入れねばと思っておりました。あー、生バンドのお店というものを味わってみたかった!!!(急に感想)

メゾン文芸部:『準備の季節』
新刊の中から選んだのは短歌本。ここ1〜2年、短歌本を読むようになって気づいたのは「行間に漂う空気からその人の人生を想像する」ことや「自分の人生や考えにフィットする短歌に出会った瞬間の気持ちよさ」です。この本も、店頭でページをめくり「お、いいな」と思ったので選びました。

北欧フェミニズム入門:『Fes Fes Festival』
まず、枇谷玲子さんの『北欧フェミニズム入門』に関しては、文フリ前々日にTwitterでチェックしフェミニズム関係の本は何か手に入れたいと思っていたものの、実際に拝読して難しかったので「別の本で予習してから手に入れよう」と方針転換、枇谷さんが翻訳された『ウーマン・イン・バトル: 自由・平等・シスターフッド!』を文フリ終了後に読み、流れや歴史が把握できた状態で『北欧フェミニズム入門』の通販を申し込みました(今月届く予定)。
でも、よく考えたら同人誌というのは一期一会の世界なのです。『北欧フェミニズム入門』も現時点で通販は終わっています。あの日、直接枇谷さんから購入すればよかった!でも『Fes Fes Festival』に出会えた喜びがあったのは、良かった!
『Fes Fes Festival』は世界のお祭りに関する絵本。日本のお祭りも載っていました。私自身、大学の卒業研究を地元の祭りにした経緯もあって、お祭りと聞くと放って置けないところがあります。著者の坂口友佳子さんは京都造形芸術大学ご出身!一緒!(と通信出身ながら勝手に親近感)。

ふらすこ飯店:(写真には写っていません)
こちらのブースに来てくださった代表者?さん。「ガチャガチャもあるので来てくださいね」と言われ目を輝かせる我が子。というわけでお邪魔してきました。ガチャガチャ、お子様たちに大人気!我が子の回す様子に足を止め順番を待つ子が現れた!文フリ自体、今年はおみくじやポストカードなど本以外のものが多かったと子どもが申しておりました。
ふらすこ飯店の代表者?さんが我がブースにいらしたとき、『LOCUST』を手にされていたので思わず「私もLOCUST買いました」と話しかけてしまいましたw

来てくださったお友達

去年に引き続き、大学の仲間Marさんがはるばる応援に来てくれました。MarさんはMar Mareという名義で西洋磁器絵付の創作を続けています。詳しくは彼女のブログをご覧ください。また、そのブログでも触れられておりますが、ナレーション関連の活動もされていますよ。

→Marさんのブログ:Mar***Blog
→作品は販売サイトCreemaでも買えます!marmareの販売中作品一覧 | ハンドメイド通販・販売のCreema

また、私のインフォメーションで遊びに来てくださった某ご夫妻、Queen of 読書と私が崇拝している某嬢、お越しいただきありがとうございました。文学フリマお初の某ご夫妻にはこの光景がどのように映ったのかな。当日はゆっくりお話しできませんでしたが、またの機会にお伺いしてみたいところです。Queen of 読書が文フリをエンジョイしてくれたことは、私にとっても喜びであります。

今後の活動〜通販・蔦屋書店での販売・文学フリマ広島

というわけで、新刊のBooth通販も開始いたしました!あんしんBoothパック、つまり互いに匿名でお届けできます。既刊もございますので、どうぞよろしくお願いします。

そして広島の方!広島の蔦屋書店でも販売しております!!ぜひお買い物のついでにチェックのほど。

さらに、2020年2月は文学フリマ広島がございます。そこでも今回の文学フリマ東京に持って行った合計4冊を販売しますので是非是非遊びにいらしてください。

そして!
文フリ広島の新刊!
ちょっと悩んでおります!

作るならば『BRANCH_HIROSHIMA』第二弾として「土橋(広島市中区土橋)」を取り上げたいと思っているのですが、もっとゆっくり取材したい。

というわけで、それを来年の東京に回して、今回は「旅文学」でありながらも「文学」に寄せた試みをリソグラフという印刷方法で挑みたいな…とも考えています。

東京という大きな舞台では他の素敵な本を見て悔しさも感じました。同時に嬉しいこともたくさん。それらが最終的に「本が好き」「私も作りたい」という気持ちに帰結する、ということも実感しています。

これからも作り続けます。

【新刊試し読みあり】第29回文学フリマ東京出店の詳細お知らせ

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いわゆる「おしながき」です

毎年秋しか出店しないことでおなじみの、文学フリマ東京の時期がやってまいりました。この週末、いよいよ新刊を頒布いたします。そのお知らせと試し読み、そして実店舗での販売等のご連絡などなど。追記事項など発生しましたら順次アップします。

今回は第一展示場での開催です

  • 開催日時:2019年11月24日(日) 11:00〜17:00
  • 入場料:無料
  • 会場:東京流通センター 第一展示場
  • 当ブース位置:ナ-09(ノンフィクション/旅行記

これまでと同じ東京流通センターなのですが、モノレール「流通センター」駅の改札から向かって左側、タリーズやローソンの入っている会場での開催です。

以前、我がブースは「子どもが小さいから」という理由で時間短縮での出店をしておりましたが、だいぶ大きくなってきたので11時から17時までフルで滞在いたします。

詳細はイベント公式サイトへ→第二十九回文学フリマ東京 (2019/11/24(日)) | 文学フリマ

初めての方はこちらもチェック→文学フリマの楽しみ方 | 文学フリマ

商品ラインナップ

今回販売するのは新刊一冊・既刊三冊の合計四冊です。

◎5th BOOK『ゴミ処理場の静と動』¥600【新刊】
<記事下部に試し読み掲載>
大阪の奇抜なゴミ処理場と広島のシンプルスタイリッシュなゴミ処理場との比較、
そして広島から大阪へ普通に行くだけじゃつまらない!と、フェリーやLCCを駆使したおもしろミラクルな旅の記録です。
既刊に比べ価格高めですが、ページ数・カラーページともに大幅増。読み応えあり!

文学フリマカタログ→「ゴミ処理場の静と動 広島大阪おもしろミラクルルート」leftright@第二十九回文学フリマ東京 - 文学フリマWebカタログ+エントリー 

◎1st BOOK『Hoytard1996 山岳地帯への旅』¥300
高校時代のアジア山岳地帯への冒険の旅を本にしました。
シンプルに「生きる」ということを実感させられた旅。
こういう体験をした人は多分少ないと思うので、ぜひ覗いてやってください。

試し読み・通販→Hoytard1996 山岳地帯への旅 - わたのはらブース - BOOTH
文学フリマカタログ→「Hoytard1996 山岳地帯への旅【改訂版】」leftright@第二十九回文学フリマ東京 - 文学フリマWebカタログ+エントリー

◎2nd BOOK『あなたの知らない宮島』¥300
よくご購入いただいている人気作。
日本三景の一つ、広島県の宮島にまつわる秘密と、そこから始まった調査の旅。
観光では味わえない宮島、あなたに知っていただきたい!

試し読み・通販→『あなたの知らない宮島』2019年改訂版 - わたのはらブース - BOOTH
文学フリマカタログ→「あなたの知らない宮島【改訂版】」leftright@第二十九回文学フリマ東京 - 文学フリマWebカタログ+エントリー

◎4th BOOK『BRANCH_HIROSHIMA』¥300
今年2月の文学フリマ広島に合わせて作った作品。
まさかの完売に始まり、広島蔦屋書店さんやホリデイ書店さんでの取り扱いも開始。
内容は「広島の過去と現在を比較」および宮島の続編ともいえる「弥山登山」の二部構成です。

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※通販サイトBOOTHでは、諸経費を考慮し金額が上乗せされています。
文学フリマでは上記金額で頒布しますのでご安心ください。

新刊『ゴミ処理場の静と動』試し読み

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↑表紙&裏表紙

↓タップで画像拡大できます。

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目次

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文章ページ。三段組で内容充実。

 

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今回はカラー20ページ!

誤字のお詫びと訂正

印刷後に早速誤字に気づいてしまいました(上のサンプルは修正済み)。お詫びし訂正いたします。

  • p4 (誤)回遊と横断→(正)回遊と軸線 ※シール修正済み
  • p7 (誤)情報収拾→(正)情報収集
  • p37 (誤)バスの運転手さん→(正)タクシーの運転手さん

フリーペーパーの配布

今回はコンビニコピーではなく印刷所に依頼しました。書き下ろしエッセイ『玄関に本屋さんがやってきた』を掲載。きっと文学フリマに来る人はみんな本好きなんじゃないかと思うんですよね。本が好き・本屋さんが好き・図書館が好き……そんな気持ちを共有したくて書きました。

広島蔦屋書店でフラゲの予感

本日広島蔦屋書店に新刊をお持ちしました。近日中に店頭に並ぶのでは?と推測。広島の方、もしLECTにお越しの際は新刊・既刊併せてチェックいただければ幸いです。他にもリトルプレスがたくさんありましたので、文学フリマの気分を味わっていただけるのではないかと思います。

それでは、東京でお目にかかれるのを楽しみにしております!