文化的生活の記録

「旅文学」の小さな本を作り始めました。

『ジャズ大名』との遭遇

せっかくAmazonプライムに入っているので、ときどきプライムビデオを覗いてみることにした。アニメもあるから子どもにも便利。一人の時間にはなんとなく映画かな、と調べていると『ジャズ大名』というとんでもないタイトルが目に入った。大名なのに…ジャズ…?私が『猫侍』を見ようか悩んでいるところに『ジャズ大名』?すぐさまクリックした。

ジャズ大名 [DVD]

ジャズ大名 [DVD]

 

1986年の岡本喜八監督作品、主演:古谷一行。しかも南北戦争が終わった後の時代の黒人が日本に流れ着いて…という、とんでもないあらすじ紹介。 そして大絶賛のレビューの数々。さっそく見ることにした。飽きたら途中でやめたらいいわと思いながら。

そして一時間半、ノンストップでエンディングまで見てしまった。いやー、実に良かった。実にぶっ飛んでいた。「映画の”造り”」を壊しまくっている。全体を包む疾走感やリズム感が半端なくカッコいい。終盤に至っては出演者がトランス状態になっているとしか思えない。ストーリーなど理解しようとしなくていい、ただその瞬間の映像を楽しむのみ。なんて素敵な映画なんだ。

そして出演陣も豪華。主演の古谷一行はもちろんのこと、財津一郎もいるし、唐十郎六平直政がセットで出てくるし、若手ポジションには本田博太郎利重剛!外国人役ではミッキー・カーチスも出てくる。しかも終盤にはあの偉大なミュージシャンたちが!(あの方も私は今回ミュージシャンのくくりに入れたいと思う)。そりゃ音楽が良いに決まっているわ。

爽やかでおちゃめな演技をしていた岡本真実さんという人、良かったなあ。と思いWikipediaを見るも見つからない。検索し直すと岡本喜八監督の娘さんでいらっしゃった。そして映画『大誘拐』にも出ていらっしゃったとは!そういえば『大誘拐』も岡本喜八監督作品なのだった。

大誘拐 RAINBOW KIDS [DVD]

大誘拐 RAINBOW KIDS [DVD]

 

 『大誘拐』はよくフジテレビの映画枠で放送されていて、二度以上は見たと思う。「マイベスト邦画をあげるとしたら何?」と聞かれて何度かこれを挙げている。やはり痛快で爽快で、ちょっと人情なんかもあったりして。あの村の娘をやっていたのが岡本真実さんだったのか。

私のマイベスト洋画は『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』なのだが、結局のところ音楽ネタが好きなようである。音楽、たのしいんだからしょうがない。日本映画にもそんな盛り上がれる映画があって良かった。そして原作の筒井康隆先生ありがとうございます。『富豪刑事』といい、先生が原作の改変に寛容なおかげです。