いつもと違う服を買う

おしゃれがしたい、と急に子どもが言い出した。どういうことだ。いつもおしゃれしてるじゃないか。服を買うときもいつも決定権を与えているではないか。しかし満足がいかない様子。「こんなのがいい」と持ってきた子供服のカタログはハイティーンから二十代前半の子が着ている流行ファッションの”ミニチュア版”のような服装であった。確かに、こういう服が多いお店には連れて行ったことがない。通常、ユニクロとデパートが我が家の”狩場”である。

なるべく本人の要望をかなえてやりたいがこちらとしても予算の都合がある。ならば、今日お友達親子と街の中で会う約束をしているから、その前にファストファッションの店に寄ってみよう、と提案した。「ヒルナンデス(番組名)」の「3色ショッピング(コーナー名)」でよく出てくるお店だよ、と言うと目を輝かせた。子どもはあの番組で最新ファッションの情報を入手しているのだ。平日、特に金曜日が休みの場合は昼ごはんを早々に食べ終わりテレビの前でうっとりして見ている。

というわけで、街の中にある若者の店にやってきた。ここは数年前にオープンしたが一度も入ったことがない。早速キッズコーナーを攻めることにする。すると近くにいた年配の女性に声をかけられた。「プレゼントの服を買いに来たんだけどサイズがわからなくて。あなた今何歳?サイズどのくらいなの?」普段ユニクロやデパートではスタッフが近くにいるので声をかけられることが少ないが、ここはスタッフがウロウロしておらず自由な雰囲気。そのぶんスタッフに質問するのはほんの少し難しいのだな、と気づいた。偶然我々が居て答えることができてよかった。

子どもは「あれが好き」「これもいい」と盛り上がる。「三着ほしい」「二着までです!」と言いながら選ぶ。いつも話しながら服を買っているけれど、今日は少し年齢が上の子どもと買い物をしているような気分だ。子どもも満足そうであった。「じゃ、今度はママの服を見ます」「えっ」

私も通常選ばないような、かと言って若作りしすぎない、ほどほどに冒険した服を購入した。海外ファストファッションブランドとあって、地味すぎないところがいい。いつもの店だといつものテイストになってしまい、代わり映えのしない感じがのちに「無駄な買い物したな」と思ってしまいがちだが、今回は成功だった。ボーダーでもないし

その後お友達親子との待ち合わせ場所に向かう。お友達もいつもと違う素敵な柄のボトムスを履いていた。それいいね、いつもどこで買ってるの?と聞くと「これ、旅先で服が汚れた時にやむなく購入したの」とママがおしえてくれた。そんな買い方、確かにある。我が家も野球観戦中にそんなことがあり、急遽子どものユニフォームを購入したことがあった。そんなやむをえない状況の買い物が意外と”当たり”なことがある。服の買い物、なかなか面白い。