文化的生活の記録

「旅文学」の小さな本を作り始めました。

児童文学と「死」

昨日『カレンダー』『お引越し』に関することを検索しているうちに、『お引越し』と同じく相米慎二監督によって映画化された児童文学のことを思い出した。『夏の庭 The Friends』だ。

夏の庭―The Friends (新潮文庫)

夏の庭―The Friends (新潮文庫)

 

これも私は読んでいた。三人の小学生が「おじいさんが死ぬのを見届けよう」とする話。世代を超えた出会い・会話、という点で『カレンダー』にも似ている。なんと映画版でそのおじいさんを演じているのは三國連太郎なのだ。あのスーさんが*1!これも本・映画ともに良かった記憶がある。年の離れた親戚の少年にプレゼントしたこともあった*2

児童文学だけど大人が読んでも面白い、という作品は多い。『夏の庭』は書店でもよく見かけた。ここ数年のもので言ったら『カラフル』も有名だろう。

カラフル (文春文庫)

カラフル (文春文庫)

 

ここ数年、と思っていたが文庫化は十年前なのか…。こちらも『夏の庭』と同様「死」というキーワードが出てくる。 子どもたちにとって、死というのは得体の知れぬ恐ろしいもの。「死」について考えることも多いだろう。これら本がその一助になると思うと心強い。

私も子どもの頃、夜眠る前は特に「死」について考え、そのたびに恐ろしい波紋のようなモヤモヤした「何か」が胸にひろがるのを恐れていた。考えたくないのに考えてしまうのだ。大人になればそんなことを考えている暇もないし、心も図太くなっているのだが。だからこそ子どもには死についてきちんと考える機会や、考え疲れた心を癒す時間が必要なのかもしれない。子どもは大人よりも哲学者なのではないか……そんなことを思ってみる。

*1:我が家では『釣りバカ日誌』にハマりすぎてDVDセットを買うべきか真剣に討議されたほどである。釣りバカに出演する人がメディアに出るたびに作品を振り返り大喜びしている。

*2:同様に石田衣良の『4TEEN』もプレゼントしたが、これのリアクションは薄かった。私は好きなんだけどな。