文化的生活の記録

「旅文学」の小さな本を作り始めました。

さっきは山、今は街

いきなりだが、子どもと山に登ってきた。「冒険したい」と日頃から言っている我が子の希望を叶えるにはGWがちょうど良い。限りなくインドア志向の夫が出勤の日、我々は近隣の低山に挑戦することにした。

登ってみて気づいたが、世の中には普通に山登りをするだけでなくトレイルランニングをする人も存在した。それも山脈のように山々が連なっているところでは、山頂から山頂へと移動していく人も多いようだ。そんな人びとの背中を眺めつつ、我々はゆっくりと歩く。

時々水分補給など休憩を挟んだので、大人の所要時間の倍の時間で到着した。頂上で食べるご飯のうまさよ。山の上に吹く風は麓よりも強く、いつも見上げているランドマークを見下ろしながら、鳥になったような気持ち。

帰りは下りなので思ったよりもスムーズに移動できた。そして低山なのでそんなに時間もかからない。時計を見ると14時前。そこで我々はショッピングモールに行きお茶をすることにした。

さっきまで山にいて、周囲、ときには頭の上まで木々に囲まれていたのに、大きなシダを見ながら「まるでジャングルだね」と話していたのに、今はスタバでストロベリーの飲み物を飲んでいる。土の匂いもしない。朝つけた虫除けの匂いも人の群れにもみ消されてるよう。なんだこのギャップ。

外に出るとあの山の頂上が遠くに見える。不思議だね、さっきまであの一番上に居たんだよね、と親子で笑う。