文化的生活の記録

「旅文学」の小さな本を作っています。

スペシャリティを求めて

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三宮から北埠頭経由のポートライナーに乗る。偶然にもクァンタム・オブ・ザ・シーズが停泊しているのを目撃し盛り上がる。マンションのような船。大富豪が、まるで暮らす様に旅をしているのだな。
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降り立ったのは南公園駅。IKEAの最寄り駅というのもあり他の駅に比べて原色が多く、どことなくアーティスティック。古き昭和の新興住宅地と北欧の雰囲気がうまく溶け合っている。

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我々の目的地がこのUCCコーヒー博物館。南公園駅目の前という好立地。珈琲沼にハマった者としては、コーヒー博物館という名を見かけたからには外すことが出来ない。

入場料を支払い館内中央のエスカレーターで上階へ。だんだんと下へ降りながら展示を楽しむ。

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最初はここから。子供には専用のパンフレットがあり、学んだことを書き込むという最近美術館でもよく見るスタイル。ちなみに、コーヒーが生まれたのはエチオピアとのこと。
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生の豆を触るコーナーもある。香りを嗅ぐと、明らかに豆そのものの香り。まだコーヒーには程遠い。

以後焙煎などいくつかのコーナーがあるのだが、それは現地でのお楽しみということで省略する。すべての展示を見終わると各々機械でコーヒーに関するクイズに挑戦。5問答えるとコーヒー大博士として1年間この博物館の入館が無料になるそうだが……

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私と子どもは3問止まり、夫は惜しくも4問であった(仮に大博士になったとしても、一年以内に再びここに来るのは難しいのだが……)。

そんな風に、コーヒーを飲まぬ子どもも含め家族でワイワイ過ごすことができた。時間によってはコーヒーの試飲ができ、我々もいただくことに。今回は水出しアイスコーヒーとお湯出しアイスコーヒーの飲み比べ。子どもにはちょっと早いし苦かろうと思いつつ、本人の熱い希望により一口ずつなめさせてみた。案の定顔を歪ませるリアクション。

そんな家族団欒のあとはいよいよ、館内のカフェに突撃である。

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このUCCコーヒー博物館にはもちろんUCCのカフェがあり、スペシャリティコーヒーを堪能することができる……ついに総本山で本気の珈琲を飲むことができるのか!ここに来ると決めたときから一番楽しみにしていたこと。今までちまちまと手に入る範囲で珈琲を楽しんできたが、ここで世界の認められし珈琲へとステップアップ!私はワクワクする気持ちを抑えられない。

メニューはこのような感じ。

ドリンクメニュー | UCC Coffee Road | UCCコーヒー博物館 | コーヒーはUCC上島珈琲

私はかの有名なゲイシャ、パナマ エスメラルダ  ゲイシャ ウォッシュドにトライ。淹れ方も選ぶことができ、この豆はフレンチプレスがオススメされていた。そう言われたら、それっきゃないでしょ!

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このような品種を示すカードが添えられている。スタバのリザーブも同じだったな。裏には店名が書かれていた。

そして恭しく運ばれてきた珈琲の味は……たしかにフルーティー。苦味よりも甘みがあり、珈琲とは思えない液体。アジアでもヨーロッパでもない(それがパナマか…)、どこか遠くの知らない国でフラリと訪れたバザールにて、ニヤリと微笑む商人に差し出された感のある、今までに一度も口にしたことのない種類の味がする。これが荻野目洋子の歌うコーヒールンバの世界なのか。

そしてこれは子どもでも大丈夫な味だ。ひと匙すくって口に入れてやると、我が子もハッとした顔をする。「さっきと違う!おいしい!」

確かに美味しいのだ。しかし私は完全なる喜びのリアクションをすることが出来ないでいた。心の全てが持っていかれるほどの美味しさを感じられなかったのだ。脳の隅っこの方で、私を構成する細胞の一人がぶつぶつ呟いている。「珈琲が飲みたいんだけど」と。あまりにもスペシャリティすぎるせいなのか、珈琲の味が全くしないのだ。脳内で流れるコーヒールンバも微妙にテンポがずれていく。

写真を見返すと、カップ内の液体の色はどことなく赤みが強い。「パナマエスメラルダゲイシャウォッシュド」で検索して出て来る画像はもう少し黒いものが多いから、もしかしたら店ごとに・さらにその日その時のコンディションでも味わいが違うのかもしれない。

いや、いやいや違うんだ。私はそんな上から目線で語れるほどの舌を持っているわけではない。珈琲の神さま(誰だよそれ)から「お前はまだ早い。ここで珈琲を語れるほどの経験などない!」と引導を渡された結果がこの味かもしれない。わかりました珈琲の神さま、これからも修行に修行を重ねる所存です。

 

おまけ

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誰かのおうちで使われていたであろう椅子の再利用が微笑ましい。

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中華街にて。青島ビール美味しいですね。一口もらったら、細かい泡が程よくて。ついもう一口貰ってしまいました。

 

UCCコーヒー博物館のサイトはこちら。

UCCコーヒー博物館 | コーヒーはUCC上島珈琲