文化的生活の記録

「旅文学」の小さな本を作っています。

第29回文学フリマ東京:お礼と出店レポート(やっぱり長文)

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1週間以上経つのにお礼も申し上げぬままブログも中断、失礼いたしました。おかげさまで無事出店することができました。ご来訪・お買い上げのみなさまに心より感謝申し上げます。3回目でありながら、発見・刺激の多々あるイベントでした。

毎年のことながら長文ですので、目次からお好きなところをお読みくださいませ。

山口の空港から東京へ

これまた毎度のことながら、文フリの前日は通信制大学の仲間と宴を催すのを楽しみにしております。これもまた友人たちの協力のおかげです。昼ごろ東京に着いてホテルでゆっくりして待ち合わせ場所へ…という流れが定番だったのですが、今回は16時に羽田に到着しました。なぜなら、山口県岩国空港から羽田へ飛んだためです。

広島市広島県の西寄り、比較的山口県側に存在し、県境に位置する山口県岩国市は非常に身近な存在です。私の友人は学生時代からずっと岩国に住み、広島市の学校・会社に通学通勤していました。新刊『ゴミ処理場の静と動』でも触れていますが、広島駅から岩国駅は在来線で50分程度。なんと、広島駅から広島空港にリムジンバスで行く時間と大差ないのです。

従って、あの日本三景・宮島(広島県廿日市市)に観光に行こうと思ったら、岩国空港の方が圧倒的に近いわけです。岩国市は米軍基地と化学工場で(それから錦帯橋という橋でも)有名な街です。ビジネスで広島・岩国をセットで訪問する場合、岩国空港の方が便利です。

ま、我々の場合「岩国空港のそのフライトに限り早割で一人8,000円台だったから」というのが一番の理由なんですけどね。出発時間がゆっくりだったぶん、子どものピアノ練習もみっちりできたし!

当日朝:到着と設営

これもまた新刊に絡む話ですが、マリオット系列の某ホテルにポイントで宿泊。子どもを起こし朝食を堪能、電車とモノレールで移動して出店者入場開始間近に現地到着です。過去の出店はいつも10時15分くらいに到着していたので入場に時間がかからなかったのですが、今回は長い行列に並びました。出店者だけでこんなに居るんだなあ、と圧倒されます。会場が2つ(1階と2階など)に分かれていないぶん、列が長かったのかな?とも思います。

自分のブースにたどり着いたのは10時10分か15分ごろ?だったかな?記憶は曖昧です。ブースには既に事前発送の荷物を置いていただいていました。ありがとうございます(本来は自分で島の端にある置き場に取りに行く)。今になって気づきましたけど…宅配の伝票って差出人の住所と本名モロバレのモロ晒しですね…。みんな自分のブースの準備に忙しいから見ないだろうけど、その気になれば見れますね。こういうのはどうしたらいいんだろう。差出人住所はヤマトの営業所とペンネームにして良いものなのでしょうか?

今回はリハーサルをしたせいか、設営はこれまでで一番スムーズだった気がします。リハ大事。でもしまや出版さん?のお釣り入れボックスが無かった。。あれを組み立てるのを楽しみにしていた我が子が残念がっていました。

その後、見本誌とチラシを置きに。今回、会場から一旦出て見本誌の部屋やトイレに行かねばならないのが若干困りました。スペースのキャパ的にしょうがないのは重々承知しております。

そして文学フリマ開始!

今回は周囲の方とのご挨拶も自主的なもののみ、なんだかいつの間にか「もう時間ですね、始めましょう!」みたいな感じでドタバタと始まりました(過去3回しか文学フリマというものを知らないくせに、知ったげにすみません。もしかして我々が見本誌を置いているときに挨拶タイムがあったのでしょうか)。お隣の「旅先各国の布地で表紙を作った旅行本」を販売する豆本Plava Stabloさんがいつも大人気で、それに比べて私の本はスロースタート。「ママ、売れないね…」と我が子に心配される有様。いやいや、毎回ウチはバカスカ売れるお店ではないでしょ。

それでも徐々に立ち寄ってくださる方が。皆さん、ありがとうございます!さらにご購入いただいた方、本当に本当にありがとうございます!買っていただくに見合った本を作りたい、私が欲しいと思う本を作りたい、と作ってきましたけど、それが現実になることの喜びを今回もひしひしと感じました。あとは本を楽しんでいただければ。もう、それをひたすら祈るばかりです。

お客様とのやりとり

お客様にお尋ねすると「見本誌を読んで来ました」と言ってくださる方が多かったです。あの見本誌コーナー、見てもらえているんだ!とさらなる感動。応援に来てくれたお友達も「見本誌コーナーでゆっくりしている人、多かったよ」とのこと。

さらにお客様より既刊『あなたの知らない宮島』について「厳島神社の神様が弁天様だという指摘はしなくていいの?」とのお尋ねがありました。弁天様、つまり女の神様だから宮島にカップルで行くと別れるという噂が、という話です。「カップルで行くと別れる」というのが噂であるところから、神様の話は敢えて触れなくてもいいかと省略しておりました。女性の生き様について考えるオチになっている以上、そこと絡めても良かったのかもしれないな、と今になって思ったりしています。

そして、今回の新刊『ゴミ処理場の静と動』をお買い上げのお客様で、ゴミ処理場の設計に携わっているという方がいらっしゃいました!そんな専門家の方がこの場にいらっしゃったとは!驚きと緊張が入り乱れましたが、この本が専門家の目にどのようにうつるのかというワクワクした気持ちもあります。

自分もちゃっかり戦利品

合間を縫って、というかお友達のMarさんにブースをお願いして、私もいくつか本を購入いたしました。事前にメモした全てを回ることができなかったけれど、それだけたくさんの人やブースがあり限界でした。しかしやっと今年Jさんの応援ブースに行けたのがうれしかったですw このブログを長くお読みいただいている方はご存知と思いますが、Jさんは私の本を初めて購入してくださった方なのです。出店関係者さんであるのを知ったのが去年の当ブログ上、今年ようやく応援サークル名が判明しましたw(Jさんのご許可を得ていないので、当記事においてどのブースかは伏せております)

<購入した本(行頭のリンク先は文学フリマ東京Webカタログ、たぶん購入順)>

ペレグリノス:『サラカミ』、『Tunocoの西安敦煌旅行記
臨場感のある旅行記として私の中でおなじみのペレグリノスさん。サラカミはペレグリノスさん関連で一番最初に手にとって欲しい本です(勝手に宣伝)。巡礼の入門としてふさわしいですし、読んですぐツイートもしてしまったのですが、あのエピソード、本当にお気に入りなんですよ私は。
つのこさんの本は最新の海外旅行のリアリティが楽しい!電子マネー事情や仮眠カプセルなど。そして兵馬俑は芸術史を学んだ者の琴線にビンビン来ます。やはり『キングダム』ですか。大学の芸術史の先生も『キングダム』に触れていた記憶がw 読もうかな…

トーカ:『踊り子さんの来る街 広島第一劇場の日常』
広島で知らぬものは居ないと言っていいストリップ劇場、第一劇場の本です。私も入ったことは無いですが知ってます。あの有名なお好み焼き店・八昌の隣にあるから。エロスというよりも肉体美の世界で、まるでコンテンポラリーダンスに関するフォトエッセイを読んでいるようでした。民藝だの市民の芸術だのいうけれど、これこそ芸術です。見守るかのように通うお客さんも微笑ましくて。

ひやそのほかの:『ひやそのほかの』創刊号、『VHS YEAH! ZINE ばななぼーと』3
菊池依々子さん創刊号おめでとうございます!詩や短歌も素敵ですけど、依々子さんの文章、すごくグッと来ました。「産む」というテーマは、産む人も産まない人も産みたくない人も産みたい人も、特に女性は避けて通れません。それゆえに惹かれた部分もあった気がします。ちなみに宮島は出部屋の逆で産んだらダメな島でございます(と自分の担当分野を絡めてすみません)。
そしてヤジベエさんの『ばななぼーと』!福山に転勤されて初の新刊!広島県民としても見逃せません。坂上忍のVHSのことは、きっと一生忘れることは無いでしょう…。あれからテレビで坂上忍を見るとこの本のことを思い出してしまいますw

映画&交通研究会:『CINEMA TALK』vol.4
「親子と映画」という副題に興味を持ち購入。国内・海外問わず親子の関係性について描かれた映画が紹介されていました。いいなと思ったのは、登場キャストが全て役名とイラストで紹介されているところ。見る前に脳内が俳優のイメージにならずに済みます。イラストレーターさんの本だけあって、イラストを眺めているだけでも楽しいしイメージが掴めます。
後で気づいたのですが、ここはあのマサムネくんのブースでもあったのですね!マサムネくんの本も気になっていたのに、ずっと情報を詳しく調べぬままで。CINEMAの本ばかり眺めて全く目に入っていませんでした。今度こそー!

LOCUST:『LOCUST』vol.3
昨年秋の文フリ東京、これを買ってテンション爆上がりでした。商業雑誌レベルの完成度、そして字がみっちりあるのが好きな人にオススメの『LOCUST』。旅界の『QUICK JAPAN』とでも言ったらいいのかな。毎号一つの地域が設定され、そこへの旅記録やそこに関するコラムが満載とあって旅好きも必読です。

郷里の娘:『キャバレー千夜一夜の記録』
ずっとずっとずっと欲しかった「郷里の娘」さんの本。このブログでもかつて言及したことがある「白いばら」の元キャストさんたちによるものです。今回の新刊は都築響一さんゲストのイベント書き起こしがメイン、これまでの活動を締めくくる内容ということで、何があっても手に入れねばと思っておりました。あー、生バンドのお店というものを味わってみたかった!!!(急に感想)

メゾン文芸部:『準備の季節』
新刊の中から選んだのは短歌本。ここ1〜2年、短歌本を読むようになって気づいたのは「行間に漂う空気からその人の人生を想像する」ことや「自分の人生や考えにフィットする短歌に出会った瞬間の気持ちよさ」です。この本も、店頭でページをめくり「お、いいな」と思ったので選びました。

北欧フェミニズム入門:『Fes Fes Festival』
まず、枇谷玲子さんの『北欧フェミニズム入門』に関しては、文フリ前々日にTwitterでチェックしフェミニズム関係の本は何か手に入れたいと思っていたものの、実際に拝読して難しかったので「別の本で予習してから手に入れよう」と方針転換、枇谷さんが翻訳された『ウーマン・イン・バトル: 自由・平等・シスターフッド!』を文フリ終了後に読み、流れや歴史が把握できた状態で『北欧フェミニズム入門』の通販を申し込みました(今月届く予定)。
でも、よく考えたら同人誌というのは一期一会の世界なのです。『北欧フェミニズム入門』も現時点で通販は終わっています。あの日、直接枇谷さんから購入すればよかった!でも『Fes Fes Festival』に出会えた喜びがあったのは、良かった!
『Fes Fes Festival』は世界のお祭りに関する絵本。日本のお祭りも載っていました。私自身、大学の卒業研究を地元の祭りにした経緯もあって、お祭りと聞くと放って置けないところがあります。著者の坂口友佳子さんは京都造形芸術大学ご出身!一緒!(と通信出身ながら勝手に親近感)。

ふらすこ飯店:(写真には写っていません)
こちらのブースに来てくださった代表者?さん。「ガチャガチャもあるので来てくださいね」と言われ目を輝かせる我が子。というわけでお邪魔してきました。ガチャガチャ、お子様たちに大人気!我が子の回す様子に足を止め順番を待つ子が現れた!文フリ自体、今年はおみくじやポストカードなど本以外のものが多かったと子どもが申しておりました。
ふらすこ飯店の代表者?さんが我がブースにいらしたとき、『LOCUST』を手にされていたので思わず「私もLOCUST買いました」と話しかけてしまいましたw

来てくださったお友達

去年に引き続き、大学の仲間Marさんがはるばる応援に来てくれました。MarさんはMar Mareという名義で西洋磁器絵付の創作を続けています。詳しくは彼女のブログをご覧ください。また、そのブログでも触れられておりますが、ナレーション関連の活動もされていますよ。

→Marさんのブログ:Mar***Blog
→作品は販売サイトCreemaでも買えます!marmareの販売中作品一覧 | ハンドメイド通販・販売のCreema

また、私のインフォメーションで遊びに来てくださった某ご夫妻、Queen of 読書と私が崇拝している某嬢、お越しいただきありがとうございました。文学フリマお初の某ご夫妻にはこの光景がどのように映ったのかな。当日はゆっくりお話しできませんでしたが、またの機会にお伺いしてみたいところです。Queen of 読書が文フリをエンジョイしてくれたことは、私にとっても喜びであります。

今後の活動〜通販・蔦屋書店での販売・文学フリマ広島

というわけで、新刊のBooth通販も開始いたしました!あんしんBoothパック、つまり互いに匿名でお届けできます。既刊もございますので、どうぞよろしくお願いします。

そして広島の方!広島の蔦屋書店でも販売しております!!ぜひお買い物のついでにチェックのほど。

さらに、2020年2月は文学フリマ広島がございます。そこでも今回の文学フリマ東京に持って行った合計4冊を販売しますので是非是非遊びにいらしてください。

そして!
文フリ広島の新刊!
ちょっと悩んでおります!

作るならば『BRANCH_HIROSHIMA』第二弾として「土橋(広島市中区土橋)」を取り上げたいと思っているのですが、もっとゆっくり取材したい。

というわけで、それを来年の東京に回して、今回は「旅文学」でありながらも「文学」に寄せた試みをリソグラフという印刷方法で挑みたいな…とも考えています。

東京という大きな舞台では他の素敵な本を見て悔しさも感じました。同時に嬉しいこともたくさん。それらが最終的に「本が好き」「私も作りたい」という気持ちに帰結する、ということも実感しています。

これからも作り続けます。