文化的生活の記録

「旅文学」の小さな本を作っています。

さよならカウントダウン:アルパーク天満屋

広島市西部のショッピングモール、アルパーク。イオンなどの大型ショッピングモールの開業が目立つようになる前から既に存在していた、広島県内でも有名な場所である。1990年に開業。当初はゴールデンウィークの人出が日本全国でも上位にランクインしていたとも聞く(真偽のほどは不明)。広島市民にとっては成人式の会場「広島サンプラザ」の近くにあることでおなじみの場所でもある。

アルパークは西棟・東棟・北棟に分かれており、西棟には岡山発祥の百貨店・天満屋、東棟には専門店、北棟は109シネマズを中心とした店舗が入っている。この度、西棟の天満屋が閉店することとなった。閉店日は今月末の2020年1月31日。閉店が発表された数ヶ月前から何度か足を運んでいたが、今回きちんとデジタルカメラを持って撮影と買い物に出かけた。

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屋上に車を停める。アルパーク自体はなくならないが、下の天満屋のマークは取り外されることになるだろう。

 

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こういうものを撮影しておかねばならない、という勝手な使命感が私にはある。
かつて東棟にアルパークシネマという単館系映画館が存在したが(その閉館後、北棟が増築されシネコンの109シネマズができたという流れ)、その閉館があるから余計にそう思うのかもしれない。

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※2009年3月、4月12日の閉館を前に撮影したアルパークシネマの写真を一応アップしておく。

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話は戻って現在のアルパーク天満屋四階へ。かつて「シズラー」などがあった場所、数年前よりサイゼリヤになっていた。ここで昼食をとる。

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「サイゼ飲み」などという言葉も生まれたサイゼリヤ、実は本格イタリアンとして侮れぬという噂を聞いていたが、コーヒーマシンが秀逸であることに気づいた。エスプレッソが本格的で美味しい。スタバに負けていない。勢いでカプチーノも頼んだら、フワフワの泡を口にした時点でかなりの美味、普通に飲んでも美味しいという有様。どういうことだ。たまたまマシンの牛乳が切れて新しいのを補充してもらったタイミングだから?いや、エスプレッソの時点で美味しかった。きっとマシンがいいのだ。

隣の席のご老人が「ここも閉店するの?」と尋ねているようだった。店員さんが「そうなんです、今後は楽々園店においでください」という内容を返答しているのが聞こえた。店員さんもこのやりとりに慣れている様子だ。

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満たされた気持ちと、ほんのり寂しい気持ちで外に出る。かつて公衆電話のあった場所や、吹き抜けのようで吹き抜けでない場所を眺めたり。

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建物の外へ。ここは東棟と西棟を結ぶ陸橋とおなじ階。つまり二階なのだが、この正面玄関っぷりが限りなく一階であるためいつも階数を間違える。百貨店といえば一階がコスメフロアというイメージがあるが、このアルパーク天満屋はこの正面玄関のフロア、つまり二階にコスメがある。

実は一階にも路上の出入り口である正面玄関らしき入口があったような気がするが、利用度合いはほぼ皆無である。

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というわけで二階のコスメ付近にはアルパーク天満屋開店当初のチラシが掲示されていた。

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四階にあったカーギャラリー、私も何度か通りかかったことがあるけれど無くなってしまったなあ…などと思いを馳せる。Jリーグのことが書いてあるので1993年ごろのフロアマップと思われる。

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再びその四階へ。子供服付近にメッセージコーナーも。

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ここにもチラシが貼られていたのだが、1991年、つまり私が小学生の頃のクリスマスチラシである。全てにおいて懐かしさで卒倒する勢いだが、この真ん中のラジカセが特に懐かしすぎてもはや恥ずかしくなるレベル。人生には、こういうものに憧れる時期があるのだ。

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モーニング娘。の全盛期。そういえば飯田圭織さん、絵画をアピールしている時期があった……。

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同じく四階の書店(廣文館)へも。ここではよく本を購入しカフェも数回利用した。先日『デザインのひきだし』を購入したのもここ(平積み+POPのおかげで気づけました。ありがとうございました!)。幼児書籍も幾度となく購入したし「おしりたんてい」のゲームイベントを楽しんだ場所でもある。
ここ数年、徐々に本のスペースが減りジャニーズオフィシャルグッズの中古品販売やゲーム対戦コーナーが幅を利かせていた。さらに今回空きスペースが増え、否応なしに閉店が近いことを実感させられた。

とはいえ、まだ閉店まであと数日残っている。建物自体は取り壊されるわけではないらしいが、この景色はもう戻ってこない。一度でもアルパーク天満屋を訪れたことのある人は、チャンスがあれば是非最後を見届け見送ってあげて欲しい。

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アルパーク天満屋を象徴するもののひとつ、シースルーなエレベーター。