文化的生活の記録

「旅文学」の小さな本を作っています。

歌いながら泣く

木曜に早く東京を離れねばならなかったのは、金曜の朝から数日に渡り子どもの学校行事が詰まっていたからだ。文化祭のようなものがあったと思っていただければ良い。

子どもは歌ったり踊ったり演じたりと忙しいときを過ごしていた。去年は舞台で緊張のあまり演技出来なくなっていたが今年は格段に成長した。一度失敗すると「また失敗してしまうのでは」とスポーツで言うところのイップスのようになる可能性もあるが、乗り越えたようだ。みんなこうやって成長していく。

よかったなぁと思いながら子どもの歌唱を眺める。すると我が子が急にポロポロと涙を流し始めた。口はしっかりと動かしている。歌いながら泣いているのだった。間奏に袖でサッと涙を拭う。もしかして少し感動的な曲だから、感極まり涙があふれたのだろうか。私もつられて目に涙が浮き上がってくるのを感じた。

全てのプログラムが終わり担任の先生や子ども本人と話し、困ったことがあったわけではなく、やはり感極まったゆえの涙と判明した。「私たちも見ながら貰い泣きしそうになりました」と入学からの道のりを知る先生たちは仰った。子ども自身、自分が上手くできたことの安堵感や感慨が、曲調につられて溢れ出たのが分かったことだろう。きみの成長は、きみ自身が一番感じていることなんだろうね。これからも、日々抱えている思いが上手に発散されて行きますように。